晴天に恵まれた文化の日、K一家は尖石縄文考古館に行ってきました。八ヶ岳山麓の縄文遺跡から出土した土器や石器など太古の造形を見学。国宝「縄文のビーナス」「仮面の女神」もありましたが、私はさまざまな文様が刻まれた土器に心惹かれました。蛇のようなものをかたどった模様、吊り手のついたもの、どれも非常に緻密なのですが、ものすごく力強いパワーがみなぎっていて、圧倒されて帰ってきました。
母が趣味で陶芸をやっていましたが、「土をこねたり、手びねりで器を作るのはものすごく体力がいるし、腰がいたくなったり大変な作業なのよ」と言ってました。土器を見る限り、一人の人が一気に作り上げたようにも見え、どんなふうに作業していたのか興味を持ちました。
おおまかな造形を作る人と細かな模様を作る人がいて分業で作ったのでしょうか。そういうアート集団みたいなグループがあったのでしょうか。何しろ遺跡からは、下手くそな土器や試作品のような小さな土器も見つかっているので、徒弟制度みたいなものもあった可能性もありそうですね。
小学生の息子はすぐ飽きてしまい「早く、早く」と急かされ外へ出ると、竪穴住居がいくつか復元されていました。中に入ると、真っ暗。この中で焚火をして煮炊きをしていたようです。息子は気味悪がっていましたが、標高1000㍍の高原で縄文人は日々何を考えながら暮らしていたのか。興味は尽きません。

Comments